年末年始は、家族や友達と過ごす楽しい時間が増える一方で、空き巣などによる侵入リスクも高まる時期。
家の周り — 特に「庭」からの侵入者を防ぐための対策をしておくと安心感が増します。安心して年末年始を楽しむために、今からできる防犯対策をチェックしてみましょう!
秋冬は日照時間が短く、暗くなるのが早い季節です。空き巣は暗くて静かな時間帯を狙って行動する傾向があるため、夜が長くなるこの時期は特に狙われやすくなると言えます。
年末年始は、仕事の休みや学校の休暇が長くなるため、旅行や帰省など、長期にわたって家を空ける家庭が増える時期。特に留守宅は、空き巣のターゲットになりやすいと言えます。
ボーナスやプレゼントなど、普段よりも多くの現金や高価な物が家にあったり、贈答品が届いたりすることも日頃より多い時期。特に、高価な電子機器やブランド品を狙って空き巣が侵入する傾向があります。
警視庁の発表によると、侵入窃盗の発生場所別認知件数では、一戸建てが30.5%と最も多く(※)、マンションなどの共同住宅に比べて外部から侵入しやすいため、空き巣に狙われやすいということが分かっています。
次に、空き巣や強盗犯がどのような家をターゲットにして侵入を試みるのか、その傾向を把握しておきましょう。
※ 警視庁「住まいる防犯110番」侵入窃盗の発生場所別認知件数(令和5年)より、総数 44,228件(令和5年)
空き巣に狙われないためには、まず家の外周り、特に庭の防犯対策が大切。空き巣が好む庭にはいくつかの共通した特徴があります。あなたの家にも当てはまる点がないか、ぜひチェックしてみてください。
雑草が生い茂っていたり物が散乱しているなど、手入れが行き届いてない庭は、防犯意識が低いと判断されることが多いため、空き巣に狙われるリスクが高まります。
また、ガーデンツールやごみ箱、自転車など庭に物が散乱していると、空き巣がそれらを使って侵入しやすくなります。
庭に高い塀や茂みがあると、外部から敷地の中の様子が見えにくくなり、侵入者が隠れやすくなります。特に隠れる場所が多いと、空き巣は周囲の目を気にせず侵入のチャンスを伺えます。
近隣からの目も届きにくくなるため、空き巣が侵入する際に有利になってしまいます。
庭に照明が少ない、もしくは全くない場合、暗くて侵入者が目立ちにくくなります。
警察庁が発表した「令和4年の犯罪」によると、空き巣や忍び込み、居空きなどの侵入盗が最も活発に行われるのは、住人が寝ている深夜の0時から4時の間(※)だとされており、夜間に活動する空き巣にとって、暗い場所は侵入しやすい環境です。
※ 警視庁 犯罪統計書「令和4年の犯罪」より
庭へのアクセスが簡単で、かつ裏口や窓が人目につかないような場所にある家は、侵入者に狙われやすいといえます。表道路などからは見えない、家の裏側の場所から侵入することを選ぶことが多いです。
空き巣に狙われないためには、侵入経路として利用される家の外周り、特に「庭の防犯対策」が重要です。
ここでは、空き巣を遠ざけるために効果的な庭での対策ポイントを6つご紹介します。ちょっとした工夫で安全性を高めることができるので、是非ご参考にしてください。
庭木が茂りすぎると、侵入者にとって隠れる場所や侵入経路がつくられてしまうので、定期的に剪定することが大切。
手入れされた庭は「防犯意識が高い家」という印象を与え、空き巣犯などがターゲットにしづらくなるため、犯罪のリスクを減らすことができます。
枝や葉に鋭いトゲのある植物は、ガーデンでは使いにくいものの、人気のない家の裏側でこそ大活躍してくれます。侵入者の意欲をすっかり萎えさせるトゲトゲ樹木をご紹介します。
夜間の不審者の侵入を防ぐために、センサーライトは非常に効果的なアイテムです。センサーライトは、動きを感知すると自動的に点灯するため、暗い場所に設置することで侵入者を驚かせ、警戒を促します。また、家の周りや玄関周りに取り付けることで、帰宅時にも安心感を提供します。
防犯重視でセンサーライトを選ぶ場合、1,000ルーメン以上の明るさがおすすめ。1,000ルーメンは、夜間に侵入者や不審者をはっきりと照らし、威嚇効果を高めるための明るさとされています。
ルーメン(lm)値とは…ライトから放射される光の量で、数値が高いほどより明るい光となります。
太陽光で充電し、夜になると自動で点灯するソーラーライトは、電源や配線工事が不要なので、庭や玄関、駐車場など、日当たりの良い場所であれば、どこにでも設置が可能です。
電源が確保できなくて諦めていた場所でも防犯対策を強化できるので、手軽に防犯対策したい方には、ソーラーライトがおすすめです。
庭に監視カメラを設置することは、空き巣や不審者から家を守るために非常に効果的な防犯対策の一つです。監視カメラが設置されていること自体が、空き巣や不審者に対して大きな抑止力となります。
監視カメラは、犯罪を未然に防ぐ抑止力を持つだけでなく、万が一の侵入時には証拠を提供する役割も果たします。
高いフェンスや生け垣は目隠しとして有効ですが、あまりに高すぎると逆に侵入者に隠れる場所を提供してしまうことも。目隠しをする際は、見た目だけでなく隠れやすさも考慮することが大切です。
1.8mの高さは、ほどよく視界を遮りつつ、侵入者が簡単に越えられないので庭に侵入するのを防ぐ効果が期待できます。周りとの調和も取れ、家の外観を損なわずに防犯効果をしっかり発揮するのでおすすめの高さです。
庭の入り口や勝手口、裏口など、空き巣が狙いやすい場所に砂利を敷くことで、家の中や近隣の人々に侵入者の存在を知らせることができます。夜間や静かな時間帯に侵入者が近づくと、砂利の音で不審者の動きがすぐにわかり、警戒を呼びかけることができます。
この音は侵入者にとって非常に不利であり、音が鳴ることで、他の人に気づかれやすくなるため、犯行を断念させる要因となります。
庭は家の一部であり、外部からの侵入経路になりやすいため、しっかりとした防犯対策が重要です。
ここまでご紹介した対策を組み合わせることで、夜間や外出時の不安を軽減し、家族や財産を守るための強力な盾を作ることができます。庭の手入れやフェンス、センサーライトなど簡単に取り入れられる方法を実践し、庭の防犯力を高めましょう。